金融基礎知識
オフショア金融センター
日本人の多くの方は、「海外有名ブランド」は何の躊躇も無く受け入れるのですが、外国の金融機関や金融商品に関しては、それがどんな優れているものであろうとも、受け入れることに躊躇するようです。それは、「海外の商品は良く判らないし、危なそうだし、日本の金融機関の方が安全だし、信頼できる」と言った国内志向が強いようです。
これからご説明する「オフショア金融センター」「オフショア金融マーケット」とは、日本の皆様が「良く判らない、危ない」と感ずる国際金融センター、国際金融マーケットのことです。「オフショア金融センター(マーケット)」を正しく理解していただき、国際分散資産運用を通じてお客様の大切な資産を形成されることを願っております。
オフショア金融センターとは、
オフショア金融センターとは、または、オフショア金融マーケットとは、いったい何でしょうか?下記の6つの特徴を持った国、または地域のことです。
- 何らかの軽課税環境が政府により設けられていること
- 法規制並びに行政による規制が最小限にされていること
- 顧客の秘密を厳守すること
- 資産保護の為の法規制があること
- 信頼性の高い金融システムが存在すること
- 信頼性の高いインフラ基盤(特に通信システム)が整備されていること
上記、6つの特徴の中で、特に重要な要素が 1)~3)です。このような特徴を持つ地域、国が世界各地に約40箇所存在します。代表的地域、国としては、ヨーロッパ地域ではスイス、モナコ、リヒテンシュタイン、マン島他があり、英領バージン諸島に代表されるカリブ海域、香港、シンガポール等のアジア地域にもあります。これらオフショア金融センターと呼ばれる地域では、上記のようなその地域特性を上手に利用する為に、数兆円の市場規模を持つ世界の大企業や主要金融機関がオフィスを構え、何と世界の50%強の資産が集まっていると推測されています。
それではなぜ、これだけの資産がオフショア地域に集まるかを6つの特徴別に検証してみます。
- 軽課税措置が取られている為、個人や企業がその節税対策の為に、資産をオフショア地域に避難させる。
- 法規制並びに行政による経済活動に対する制限措置が最小限の為、自由な経済活動が推進されている。これに伴い、活発な投資活動等が行われうる。
- 金融機関の政府への報告義務が無く、また法律により、顧客の情報を漏らすことが禁じられており、顧客の利益が守られている。
- 法律問題、債権者などから資産の一部を保護することができる。信託、国際ビジネス法人設立、銀行口座開設等の手法により、この目的を達成することができる。
- オフショア金融センターでは、低額資金で銀行設立の許可を出している。この事由と軽減された課税措置があるので、大企業は事業拡大の一貫としてオフショア銀行を開設し、貸付、社債の発行等の資金調達を独自に行うこともできるようになっている。
また、オフショア金融センターを通して、国際市場に対する投資活動を行うと、その利益に対しての課税が無い、または殆ど無いに等しいので、高いパフォーマンスを追及することが可能となる。 - 高い機能を持つ通信インフラの整備は、特に金融システムをサポートする手段として欠かせないものである。オフショアにある銀行に資金を預け、運用し資産形成をおこないつつ、必要資金の移動を行うことが可能である。
この他にもオフショア金融センターでは、個人会社設立または、持ち株会社を設立することにより、企業所得並びに個人所得の課税軽減を図ることも可能となります。
この際、特に重要なことはその地域の会社法において、下記のことが規定されていることです。
- 責任の有限性
- 法的書類が少ない
- 資本金が少なくて良い
- 役員会、株主総会は世界中のどこで行われても良い
- 会計監査の義務は皆無または監査がオプションと規定されている
- 社名の選択は限りなくあり、社名が十分有限責任を表している
上記のような会社法が制定されている法域において会社を設立する場合には、それぞれの地域における専門家の適格な助言を受けることが必要となります。

