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K┃F┃G┃━━━━━━━━━━━━ No. 355∥ Ded 29, 2009 ━━━
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■今度はギリシアが危ない
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早いもので、2009年もあと数日で終わろうとしています。皆様にとってのこの
2009年はどんな年であったのでしょうか?
2008年秋のリーマンショックという、100年に一度と呼ばれる大不況の影響は、
特に日本経済を直撃し、1年以上が経過した現在でも、未だ日本経済は立ち直
る兆しは見えていません。
今年、最後のメルマガですので、何か景気の良い話は無いかと探して見たもの
の、日経平均、ダウ平均は上昇基調にはありますが、これも長い間、続く気配
ではありませんし、アメリカもヨーロッパも含めて、特に日本は景気の二番底
に対して、無防備で居られる状況には程遠い気配が濃厚です。
そんな中、12月の声を聞いて以来、EU圏で注目されているのが、ギリシアのデ
フォルトの可能性です。ギリシア事体は、歴史のある国ですが、農業国であり
EU諸国の中では注目を集める国でもない訳ですが、デフォルトの可能性が取り
ざたされると、EU加盟国であるだけに、その行く末が他のEU加盟国に与える影
響が皆無とは言えないだけに深刻な問題を含んでいます。
そのギリシアの行く末に関して、ブルームバーグのロンドン支局長がコラムを
書いていましたので、この話題を紹介して2009年最後のメルマガとさせて頂き
ます。
【12月23日(ブルームバーグ)】:ギリシャを米リーマン・ブラザーズ・ホー
ルディングスに例える説がある。リーマンを破たんさせたことが今回の信用危
機で政策当局が犯した最大の誤りであり、この教訓から世界各国は何としても
ギリシャのデフォルト(債務不履行)を回避しようとするというものだ。
私はそうは思わない。問題はリーマンをつぶしたことではなく、ベアー・スタ
ーンズを救ったことだった。米政府が290億ドル(約2兆6600億円)の 持参金
を付けてベアー・スターンズをJPモルガン・チェースと電撃結婚させたこと
が、政府のセーフティーネットの大きさについて誤った安心感を市場に与え、
政策の一貫性の欠如がリーマン破たん後のパニックを悪化させた。
米連邦準備制度理事会(FR)は黙ってベアー・スターンズを破たんさせるべき
だった。その波紋はリーマンよりは小さかっただろう。モラルハザード (倫
理観の欠如)は最小限で済んだだろう。
リーマンも恐らく、独立は失ったもののメリルリンチがバンク・オブ・アメリ
カ(BOA)を見つけたように、しがみ付く相手を見つけて生き延びることがで
きたであろう。
金融業界の自然淘汰は摂理に任されたことだろう。 ギリシャについても同じ
ことが言える。欧州連合(EU)や欧州中央銀行(ECB)が、ギリシャが自ら創
り出した経済問題の解決を肩代わりすることは、 統一通貨に壊滅的な悪影響
を与えるだろう。
ギリシャと同様に節操の無い加盟国が、ユーロ加盟に付随する特権に安心して
財政規律を無視するお膳立てをすることになる。
<債務残高>
国際決済銀行(BIS)の6月のデータによれば、ギリシャの債務残高は約3610億
ドル。もちろん、ギリシャのデフォルトは大変なことだ。しかし、欧州諸国に
よる救済はさらに悪い結果をもたらすだろう。
ユーロ圏は統一通貨を共有しているが、単一の「最後の貸し手」がいるわけで
はない。救済は倫理的に望ましくないばかりでなく、恐らく非合法だろう。ド
イツのショイブレ財務相は21日付の独紙ビルトで、ギリシャはドイツが同国の
過ちのツケを払うと期待することはできないと強調した。
連立与党の自由民主党幹部で独連邦議会財務委員会メンバーのフランク・シェ
フラー議員は18日、ドイツとギリシャによるユーロ建て債の共同発行の試みは
「ユーロの命取り」になると発言した。
ECB政策委員会メンバー、オーストリア中銀のノボトニー総裁は米通信社ダウ・
ジョーンズとのインタビューで、ECBはユーロ参加の重債務国を救済しないと言
明した。
<現状>
ギリシャが経済的な混乱に陥っているのは間違いない。財政赤字は国内総生産
(GDP)の12.7%に上り、EUの安定・成長協定が定める上限の3%をはるかに超
えている。
パパコンスタンティヌ財務相は、来年これを8.7%まで低下させる方針を示して
いる。英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)がECB
に差し出された担保を基に算出したところによれば、ギリシャの銀行システム
はECBから470億ユーロ(約6兆1500億円)を借りている。
ECBによるユーロ圏内の市中銀行向け融資の総額は7000億ユーロ。つまり、ECB
が 供給した緊急流動性の約7%はギリシャが利用したことになる。ギリシャの
経済規模はユーロ圏全体の2.7%前後にすぎない。
ギリシャは既に、格付け会社から制裁を受けている。フィッチ・レーティング
スは8日に同国の債務格付けを「BBB+」に引き下げ、スタンダード・アンド・
プアーズ(S&P)も16日に追随。
「政府が信頼できる中期的な財政健全化策を実施するのに十分な政治的支持を
獲得できない場合」は一段の格下げの可能性があると警告した。ムーディーズ
・インベスターズ・サービスも今週ギリシャ債を格下げし、一段の格下げに含
みを持たせた。
<債券市場>
債券市場もギリシャを罰している。ギリシャの10年国債の利回りは今週、6%
に達した。過去1カ月で1ポイント強の上昇だ。ドイツ国債とのスプレッド(利
回り格差)は5週間で2倍強に拡大。21日に276ベーシスポイント(bp、1bp=
0.01%)となった。
しかし、この水準はまだギリシャのデフォルト(債務不履行)を織り込んでい
ない。ギリシャの返済に対する投資家の期待が、同国の財政規律回復を予想し
てのものか、いざとなればどこかから支援が得られるとの考えからかは分から
ない。
後者に賭けている投資家は恐らく、判断の誤りについて高いツケを支払うこと
になろう。(マーク・ギルバート)
さて、ギリシアの行く末に関して注目が集まるところです。記事の中でも指摘
されているようにギリシアの救済にEUがコミットをするような事があれば、せ
っかく安定をしてきているユーロの為替市場における動きも不安定なものに変
化し、その影響は為替市場におけるユーロの対円レートにも大きな影響を与え
るものと思います。
ギリシアなどは、日本の方には、余り馴染みの無い国と思いますが、今の世界
経済は、少しでもどこかでオカシナ、マイナス要因となる動きが出ると確実に
影響が他の分野にも現れるほど、密接に連携をしている事に注意が必要と思い
ます。
最後に、今年も1年、メルマガをご愛読頂きましてありがとうございました。
2010年2月になると私がこのメルマガの執筆を担当して丁度、丸4年が経過した
事になります。
1週間に1度のペースで休まずに続けさせて頂いていますので、2010年の2月で、
192回のコラムを書いた事になります。振り返れば、良く続いているなと自ら
感心をしています。
これも、偶に戴ける皆様よりの感想のお陰と感謝しております。この場を借り
てお礼申し上げます。2010年も同じようなペースで書いて行きたいと思います
ので、宜しくお願い致します。
皆様、どうぞ、良いお年をお迎え下さい。
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皆様より、メルマガを読まれたご感想やご意見をお待ちしております。
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